忘れないでね 読んだこと。

せっかく読んでも忘れちゃ勿体ないってコトで、ね。

「女戦士・フレア伝(2) 絶海の黄金郷(エルドラド)」 読書感想

 

タイトル 「女戦士・フレア伝(2) 絶海の黄金郷(エルドラド)」(kindle版)
著者 友成純一
推定ページ数 180ページ
出版社 アドレナライズ
発売日 1990年11月1日

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この作者の作品で既に読んだもの
「凌辱の魔界」
「獣儀式」
「ナイトブリード」
「肉の儀式」
「肉の天使」
「獣革命」
「女戦士・フレア伝(1) 邪神殿の少女」
「人獣裁判」
「宇宙船ヴァニスの歌」


<< ここ最近の思うこと >>

フェリーで旅行するのってイイよね!
中学生ぐらいの時に一泊乗ったけど、甲板も風呂も食事も萎びれたゲームコーナーも良い思い出。
接岸時のグラグラ揺れるのはハンモックみたいで面白かったけど、長時間続くとヤバいのかな?
歳をとった今でも、もう一度乗船してのんびりクルーズを楽しみたいなぁ。
今回のフレアは船旅メインのお話かな。
今と違って昔の船旅はとにかく危険で常に命がけ。
フレアの貞操も危機一髪の連続!
ではでは、血と暴力が渦巻くファンタジー世界に飛び込んでみようぜ(=゚ω゚)ノ


<< かるーい話のながれ >>

故郷を追われて散り散りになった種族アマゾネスを捜して旅を続けるフレア。
(長身でタフな肉体と覇剣イスカンダルを持つとびきりの美少女)
ふらりと立ち寄ったカデスの町は少し前から北の民族バーサーカーによる襲撃を受けていた。
その日の夜も襲撃が行われ、フレアはハーフオークのポルク(カデスの嫌われ者)と共にこれを撃退した。これ以上襲撃を防ぐことに限界を感じたカデスの民は議論して、海を渡り肥沃な大地を持つ南の大陸へ移住することに決定した。
戦士としての腕前を買われたフレアも、船旅の間だけ傭兵として行動を共にすることになった。
300人を乗せた巨大移民船の航海は決して順調にはいかないだろう。

バーサーカー、ウォーシャ号、放浪船と悪魔の船長、ワインコブ島のブードゥー、快楽地獄の迷宮、プロバンス、地獄の泡沫、生贄と風、ブントの街、そしてバーサーカー再び・・・。

手にしたものは世界を支配すると言われている覇剣イスカンダル
その持ち主に選ばれたアマゾネスの末裔フレア。
予測できない危険な冒険の第二幕が始まる!


<< 印象に残った部分・良かったセリフ・シーンなど >>

///脱ぐのはちゃんと理由があるんですっ///
素っ裸の戦闘スタイルになるほど。
他にも血を吸った服は摩擦が増えて肉が切れやすくなる、素肌に血糊がついていたほうが滑って切られずに済むなど説明はあった。
昔の服ってストレッチ性能とか無さそうだし、張り付いたら運動性ガタ落ちになるだろうね。
位置№ 447より。
―――白兵戦では敵を切り、返り血を浴びる。脂肪分の多い粘っこい血を浴びると、着衣が身体に張りつく。そのせいで、手足の動きが拘束されてしまう。だから血を浴びる戦いでは、裸の方が有利なのだ。―――
それにフレアの極上ボディーな裸体が目の前にあったら、戦いにも集中し辛いだろうし(*´ω`)
男相手なら効果抜群やね。

///今回のグログロ展開はいかほどに?///
廃墟と化したラケルの町にて。
町の様子を知るために上陸した数人の戦士とフレア。
二人一組で探査していると、生き残っている飢えた餓鬼たちに遭遇してしまい、フレアの相棒の戦士は恐怖のあまり気が狂ってしまう。
子供相手に必要のない殺戮を続けてしまい、遂には多勢に無勢で倒されてしまう。
一斉に倒れた相棒に群がる餓鬼たち!
刃物で切り刻まれたり、切り取ったり抉り取ったり、串刺しにされたり・・・。
それでも致命傷が与えられずなかなか絶命しない相棒は、生きながらに餓鬼たちに喰われていく。
(フレアは相棒を助けられない判断して、餓鬼たちを威嚇しながら素早く逃げることに成功した)
う~む、相変わらずの展開に満足(笑)

続いてコチラ。
ブードゥーの術に誘われてワインコブ島に引き寄せられてきたウォーシャ号。
魅力的な謎の島に偵察に出た戦士と女僧侶の集団が、幻術に惑わされて地下の迷宮に迷い込んでいく。
15人の女僧侶(男を知らぬ美少女達)と4人の戦士も術に嵌って欲情してしまい乱交パーティーに!?
と思ったら女僧侶の処女はブードゥーが頂くので、戦士達を抑えつけて男の体を興味津々で弄りまわす女僧侶達。
戦士達は興奮と快楽で果て続けるが、ひとしきり弄んだら女僧侶達も地下の迷宮へ向かって行った。
残されたのは、興奮のあまり肉体の各所を破壊された四人の戦士達・・・。
しかし未だに術が解けていないのか、血まみれになりながらも表情を蕩けさせていた。
なんちゅう羨ましいハーレムだって思っていたけど、やっぱり友成ワールドはそんな甘くない!
具体的には書かないけれど、文字通り再起不能にまで無茶苦茶にされていたわわわ(/ω\)


<< 気になった・予想外だった・悪かったところ >>

///悪魔の船長のウワサはガセネタだったのか///
突然の嵐の中に現れた放浪船。
物凄いスピードですれ違う時、町長のブエノスだけが放浪船に居た船長を見ていた。
後にそれは有名な放浪船で、悪魔と取引した船長を見てしまった者は悲惨な死を遂げるというウワサが。
だけど最後までブエノスは生きていたし、しょせんはただのウワサだったのかな?
(まさか作者様がこの設定を途中で忘れていたとかは・・・・・ないよね?)

///装備はいつの間に?///
陸地に上陸したカデスの民達がある作戦を実行するまでの間、情報漏洩防止のためにフレアを拘束していたんだけど、皆が寝静まったスキを見てポルクがフレアの元にやって来て拘束を解いて逃がしてやった。
その時に愛剣イスカンダルをどうしたのか気になった。
拘束しているんだから剣を一緒に置いておく訳ないし、ポルクがこっそり持って来たって描写もない。
まあおそらく逃げる時にフレア自身が回収していったんだろうけど。
(実際にその後の旅でもフレアはイスカンダルを持っていたようだし)
にしてもフレアとイスカンダルの出会いが気になるね、いつか語られる時がくるんだろうか?


<< 読み終えてどうだった? >>

///全体の印象とか///
フレアがもちろん主人公なんだけど、今回はカデスの民達とポルクのお話がメインって感じ。
バーサーカーの襲撃に耐えられなくなった彼らが巨大船で船旅をして、定住先を見つけるまでが描かれており、フレアはその船旅に御一緒しただけだね。
もちろん毎度のことながら、フレアは貞操の危機に何度も遭うしイスカンダルも狙われちゃう。

あといつものようにあとがきが面白いのよ。
コンバット・シューティングの話とか、中国射撃旅行の話とか、貴重なコーラの的当て話とか、永井豪との出会いの話とか・・・・今回も興味深く読ませていただいた。
(文庫版?フレア伝シリーズの表紙絵を永井豪が担当していたようで)

///話のオチはどうだった?///
てっきり全滅ENDになると思っていたんだけど、ああいうふうになるとは予想外だった。
木乃伊取りが木乃伊になる・・・いや、逞しくなったから良しと言うべきか・・・)
第二の主人公ポルクの結末も寂しいものだった。
フレアもこうなるぞって事前に教えてあげれば良かったのに・・・・・でも幸せ絶頂期のポルクはそんな話聞かないだろうし、なによりそんなお節介はフレアのキャラじゃないわなぁ。
(がんばれポルク!一人旅する流れ者になって、行く町々で女を抱きまくるんだ)

///まとめとして///
思わぬところでアマゾネス達の居場所が判明したぞ!(真偽のほどは不明だけど)
かなり離れてはいるが、フレアの旅に一筋の希望が見えた!
がんばれフレア!アルビョンの南西端のさらに南西にある、プロバンスという土地に向かうのだ。
そこにアマゾネス達がいる・・・らしいぞぉ。
やっぱりおじさんには友成ファンタジー小説が合っているんだなぁってことで満読感84点!
さぁ~て、次はどれを読もうかな・・・。


<< 聞きなれない言葉とか、備考的なおまけ的なモノなど >>

位置№ 1551より。
―――「うおお、うおお、うおおおう」ピードゥーは頬を震わせ、身悶えしながら、女肉を虐めてゆく。あの女には平手を食わせ、この女は踏んづける。その女は拳骨で地面に殴り倒し、この女は乳房に噛みついた。―――
魂のない女体達を相手に一人で興奮して無茶苦茶に暴れ回るブードゥー・・・・・だけとここでいきなりの「ピードゥー」だと!?
誰なんだコイツは(笑) まあ、ただの誤植なんだろうけどね。

位置№ 1976より。
―――この浮島ワイコンブ島の地下迷宮の最大の苦しみは、孤独地獄だった。たった一人で、誰とも接触することなく生きてゆかなければならないという、とてつもない寂寥感との戦いだった。―――
「せきりょうかん」とは物悲しい気持ちや様子のことを表す言葉とのこと。

位置№ 2374より。
―――「誰、何者か!?」クトビアはベッドから起き直った。素っ裸の上に黒い法衣をまとうと、誰何した。そしてどこかに身を隠す場所はないかと、素早く周囲に目を走らせた。―――
「すいか」とは相手が何者かわからないときに、呼びとめて問いただすこと。


<< 作中場面を勝手に想像したお絵描きコーナー >>

今回はコチラの場面を描いてみた(=゚ω゚)ノ
相当に寝相の悪いフレア。
男の戦士達と同じ部屋で雑魚寝して、あっちの男に抱きついたりこっちの男に足を絡めたり・・・・・少しでも変に触ろうものなら強烈なお仕置きをくらうので、男達は悶々としつつただ耐えるのみ!
↑この部分も気になったけど、今回は↓の場面で。

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位置№ 2055より。
―――「イスカンダルを、俺にくれ。そしたら、お前もアマゾンの許に辿り着ける!さあ、そいつを、俺に寄越せ!!」
頭が、おかしい・・・・・この魔術師・・・・・。
フレアは、イスカンダルを縦に倒した。
そう、倒しただけだ。力も何もいれていない。―――