忘れないでね 読んだこと。

せっかく読んでも忘れちゃ勿体ないってコトで、ね。

「女戦士・フレア伝(1) 邪神殿の少女」 読書感想

「女戦士・フレア伝(1) 邪神殿の少女」(キンドル版)

著者 友成純一
紙の本の長さ 177ページ
出版社 アドレナライズ
発売日 2014年4月16日

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この作者の作品で既に読んだもの
・「獣儀式」
・「凌辱の魔界」
・「ナイトブリード」
・「肉の儀式」
・「肉の天使」
・「獣革命」


<<ここ最近の思うこと>>

以前に前の仕事の上司から「暴力の人類史」とかいう本を渡されて読んだことがる。
まぁとにかく難しくて半分も読めなかったけど(^^;)
その中に剣や弓で戦っていた時代の日常がどんなものかってことが書かれていて、そこら中に死体が転がっているわそこらじゅうで暴力が溢れているわ、今の時代から考えられないくらいに無法な日常が当たり前だった的なことが書かれていたと思う。
ファンタジー作品ってだいたいが剣とか弓を使っている文化レベルの時代設定だよね。
だからこれくらいショッキングな内容が盛り込まれていた方が、リアリティあっておじさんは楽しめるんだけど。
ってことで今回はコレ!
この小説家の作品で初めてのシリーズモノ第一弾だ!!


<<かるーい話の流れ>>

アマゾネスの末裔で、長身ナイスバディの色白黒髪剣士フレア。
彼女は覇剣イスカンダルと共に、故郷と仲間を求めて一人旅をしている。
現在はソドムという街にて、四大士族の娘であるシャラに雇われて期間限定のボディーガード業務に励んでいた。

シャラは好色家な美女なので、今宵も聖ヴァン寺院に行って僧侶達とムフフな神事に励む。
しかしそこにシャラの婚約者で彼女が処女だと信じていたギュゲスが部下と共に乗り込んできて、シャラの痴態を知ったショックから彼女に濃硫酸を掛けてしまう。
寺院内の香水やら麻薬やらに酔っていたフレアは、シャラから離れてしまっていた為に彼女を守ることが出来ず、しかしギュゲスと数名の部下をきっちり殺して素早くソドムの街から出て行った。

ギュゲスの母親ベラとシャラの父親コットスは勿論フレアをほっておくわけがなく、タクハエト大僧正と100人の部下達と共にフレアを追いかけることにした。
追いかけるついでに立ち寄る街を略奪して回るおまけ付きで。
タクハエトの繰り出す魔術がフレアに襲い掛かったり、略奪に巻き込まれて性奴隷にされた商隊長の娘が酷い目にあわされたり、捕まったフレアがコットスからムフフな悪戯をされたり、最後はソドム軍対フレア&商隊軍の攻防戦になったり、ファンタジー要素盛りだくさんな物語。

果たしてフレアは欲望丸出しのソドム軍やタクハエト大僧正から逃げ切ることが出来るのだろうか!?


<<印象に残った部分・良かったセリフ・シーン>>

「死者の荒野」にて。
三人の魔術師?であるババア達のキャラクターが強烈だ!
荒野の真ん中で全裸の姿、三百年フレアが来るのを待ち続けていた、全員目玉無し、一つの目玉を奪い合っては指でつまんでフレアを眺める、困った時のお助けアイテムを自らの肛門からほじくり出して渡してくれる。
用事を終えたら煙のように消え去ってしまう。
敵ではないからそれほど気味悪くはないが(いや十分気味悪いけどさ!)フレアもよく素手でアイテムを受け取れるよな(笑)
こーゆーぶっ飛んだキャラクターがいてこそ、ファンタジー小説だよね(^_^)

「廃墟に巣食う怪物」にて。
廃墟に陣取って籠城するソドム軍、城壁の外にはフレア達500人の討伐隊。
ソドム軍の僧侶達が魔術で嵐と稲妻でフレア達を攻撃してきたので、フレアは銃を持った数人と一緒に城壁へ近づいて僧侶達を狙撃してもらう。
銃使い達は優秀な腕で僧侶達を射殺して、すると嵐はすぐに消え去った。
見事な結果に歓喜して、フレアは胸元までしかない猿顔の小男達と抱き合ってキャーキャー喜ぶんだけど、小男達はどう考えても別な意味で喜んでいるよね!!
フレアの巨乳に顔を押し付けながら抱き合えることを喜んでいるよね!?
まったくうらやまけしからん( `ー´)ノ

「電子版あとがき」にて。
―――「アトムがお腹を開けて、中に詰まっている機械を垣間見せるコマには、リビドーを刺激された。―――
リビドーを刺激されたって訳じゃないけど、おじさんもこの感じはちょっとわかるな。
ロボットとかの装甲の下にあるメカニカルな構造にはカッコイイと思っちゃうからさ。
しかし作者さんは幼い頃から内臓に興味があって、人体解剖図の類に異様な興奮を覚えたとかなんとか・・・・・さすが斜め上ですな(゚Д゚;)

友成さんの作品だからグロ描写が名物だっしょ!
てことで一番インパクトあった場面。
「死霊の手招き」より。
街の略奪に巻き込まれて、ソドム軍の奴隷として毎日犯されて続けたカルミラという少女。
彼女は脱走したフレアをおびき出すために、術の生贄にされたのだがそのやり方が酷い。
魔法陣が描かれた地面に全裸で大の字に磔されて、一日中砂漠の灼熱で焼かれたあとは夜の冷気で冷やされて、飲まず食わずで何日も死ぬまで苦しめ続けられるカルミラ。
彼女の苦しみが強いほど、その精神はフレアをこの場所に連れてきてくれるらしい。
手足の縄は肉を破って骨まで食い込み、全身の皮膚は焼かれてひび割れて、顔は目鼻口の区別がつかないくらいに酷い状態。
彼女に出来ることは、商隊の父親とフレアに助けを願うことだけ。
こいつはキツイぜよぉ・・・・・・・なんて悪趣味な魔術なんだ、反吐が出るぜ。


<<気になった・予想外だった・悪かったところ>>

ギュゲスはずっとシャラが処女だと信じ込んでいたみたいだけど、巷で噂になるほどの淫乱娘なら誰かが事前に教えてあげれば良かったのに。
ソドム四大士族なら子供の婚約者の素行調査くらいしそうなんだけどね。
まあ、真実をギュゲスに告げても信じたかどうか怪しいけど。

物語の展開に関することだけど、ご都合展開なのは仕方ないよね。
どうしようもない場面では不思議な力でカヴァーしてもらう。
まあそれがファンタジー物ってやつだからそれほど目くじら立てることじゃないけどさ。

個人的には、出来ればソドム軍の指揮官コットス&ベラと兵士達には散々やってきたツケを払うような、酷い結末を用意してほしかったかな。
ベラは・・・・・・うん、悲惨な状態にはなったけど。


<< 読み終えてどうだった? >>

こーゆー暴力が溢れたファンタジーは好きだな~。
文明レベルが低いなら『力こそ正義』が満ち溢れているのが当たり前だと思うんだ。
今回の作品はストーリー性に力を入れている分、グロ展開はそれほどインパクトがあるものではなかったけどそれはこの物語成分のメインじゃないからおじさんは十分満足だったよ。
(今までよりは控えめだけど、じゅうぶんグロイ描写は満載だったし)

むしろ予想していたよりも面白くてしっかりしたストーリーだったのが意外だった
(失礼なこと言ってスミマセン)
謎に包まれた凄腕ナイスバディな黒髪色白長身美女フレア。
彼女は覇剣イスカンダルと共に故郷を目指して旅をする。
フレアのいる世界では暴力と凌辱と魔術がはびこっていて、美しい肉体や宝剣を常に狙わているが彼女はくじけず負けず、立ち向かい切り伏せて旅を続けていく・・・・・。
男なら興味をそそられて当然な設定だよ!
(サバサバしてるだけじゃなく、風呂が嫌いで入れられると思わず泣きべそかいちゃうギャップがまた可愛いフレアたん!)

読了感としては・・・・・。
勧善懲悪とは言えない終わり方で、タクハエト大僧正に鉄槌を食らわせられなかったのが残念だったけど、まあソドム軍は倒したしフレアの体も無事だったからスッキリ読了感。
今後もフレアの貞操が守られるのかソワソワしながらも、ちょっとその場面も見てみたいなぁなんて思ったり思わないように努めたり・・・・・とにかく次の惨劇と冒険とお色気が気になる物語だった(*´▽`*)


<< 聞きなれない言葉とか、備考的なおまけ的なモノなど >>

位置№ 615より。
―――相手は、ソドムの屑どもだ。野育ちのフレアには、文明人の極とも言うべきソドムの退廃人士は虫が好かなかった。―――
「たいはいじんし」
うーむ、この言葉はなんだろね?ネットで探しても見つからないや(;´Д`)

位置№ 2387より。
―――この女に似合いそうな服を。高価な、隆と押し出しの強くなるような物をな―――
とりあえず「隆」の意味だけしか見つからなかったから。
「地面が隆起する」「事業が隆興する」など、「隆」を使った言葉からは成長して上に突き出す力強さを感じさせる、とのこと。

位置№ 2552より。
―――斥候に出て来たフレアたちが尻に帆を掛けて逃げ帰ったのを見届けると、奴隷女を二人、城壁の上に連れて来させた。―――
「しりにほをかけて」
意味は「あわてて逃げ出す。」ってことらしいね。

位置№ 3007 あとがきより。
―――福岡の自室にて。三寒四温・・・・・昨日から冬に逆戻り・・・・・―――
「さんかんしおん」
冬季、三日間ぐらい寒い日が続き次の四日間ぐらいが暖かく、これがくりかえされること。

位置№ 345より。
――― 一つは普通の時計で、一つは黄道十二宮だった。そして三つ目は、幾本もの円環の重なった天球儀とも呼ぶべき物。―――
現在では専ら西洋占星術においてのみ用いられる「黄道十二宮」は、星座そのものではなく等分した黄道上の領域のことをいう、とのこと。

「てんきゅうぎ」、またはアーミラリ天球儀、または渾天儀とは、天球を象った模型ってことみたい。

位置№ 572より。
―――名剣イスカンダル。女のベラでも、その噂は耳にしたことがあった。持ち主は、世界を支配するに足る富と、権力とを手に入れるという―――
イスカンダルは、アレクサンドロス3世のペルシア語・アラビア語における呼称。
聞いて思い出すのはアニメ「Fate/Zero」に登場したあの英霊だね。
彼が使っている剣が何か特別なモノだったのかな?


<< 登場したモノを描いてみたコーナー >>

位置№ 15より。
―――フレアは与えられたチュニックを着ているだけ。しかも化粧っ気がなく、香水すら使ったことがなく、街の女のお洒落とは全く無縁ときている。―――

位置№ 40より。
―――身長は男並みで、一メートル八十あった。胸はキュトンを持ち上げて豊かに膨らみ、尻と腰がはっている。―――

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左のドレスみたいなのがキュトン(キトン)で、一枚の布を留め具と紐でドレスみたいに着こなしてる。
右はチュニック。バイキングとかが着用している気がする。
いずれもフレアのナイスバディ(巨乳)モデルが着ている風で書いたから・・・うん(;^ω^)